ミネックスの肥料を使用している農場の方のご感想

- 経営規模 : 水稲 (130a)、きゅうり (23a)、その他 (8a)
- 所有機械 : トラクタ (1台)、ブロードキャスタ、耕耘機 代かき機、畦塗機、防除機 (自走式)
- 就労人数 : 3人 (ご本人、父、母)
- 施用製品 : てんろ石灰 (粉) 20kg

きゅうりの栽培を始めて長いところで連作 30 年になります。
病害が出始めたのは 4 年位前だったと思います。葉が萎れ、当初はモグラやねずみの被害だと思っていましたが、年々被害が酷くなり昨年は全滅に近い状態でした。対策としては、土壌殺菌剤K錠剤を使用しました。ただ、一度使用すると毎年使用しなければならず、使用は極力避けたいのが本音です。
そんな時に知った肥料が「てんろ石灰」です。
昨年の全滅被害を受け、岩手県農業研究センターにホモプシス根病菌の調査を依頼したところ病原菌 (ホモプシス・スクレロチオイデス) が検出されたので、JA のきゅうり担当指導員に相談したところ、てんろ石灰を紹介されました。
- 被害圃場から土壌を採取。岩手県農業研究センターに緩衝能曲線の作成依頼
- 緩衝能曲線に基づき、施用量の確定
- 今回は3区画に分け試験的に実施
- 1 区画 → てんろ石灰 : 5.2t/6a 改良深 : 15cm pH : 7.77
- 2 区画 → てんろ石灰 : 3.36t/6a 改良深 : 10cm pH : 7.77
- 3 区画 → 農薬処理 : 11a (K錠剤)

昨年は全滅に近い状態でしたが、今年は農薬処理区で 4 株程度の被害、てんろ石灰施用区ではなんと被害株が無く驚いています。さらに、てんろ石灰施用区は、葉に厚みがあり病気にもかかりにくい印象を受けましたね。平年に比べ、果実の生育も速く草勢もあり、収穫後の箱詰め作業時にも、てんろ石灰施用区のきゅうりは弾力性が良いと感じました。
ただ、てんろ石灰の投入量には驚きましたね。こんなに散布して大丈夫かと不安でしたが、生育も順調でしたよ。
供給メーカーさんからは
「てんろ石灰は、ケイ酸カルシウムを主成分とするので、酸性改良持続効果に優れる」、
「てんろ石灰を施用し、pH7.0 程度まで高めれば約 5 年間は 6.5 以上を維持できるが、酸性改良効果は苦土石灰に劣るので、施用直後に苦土カルと同等の改良効果を得るには苦土石灰の数倍程度の施用を要する」
との説明を受けました。
初年目はてんろ石灰の大量投入の為、経費は掛かりますが、次年度以降は土壌消毒しなくても済むことを考えれば、決して高い経費ではないと思います。
てんろ石灰は、石灰成分の他にケイ酸、鉄、マンガン、りん酸ほう素を含有、ほかに、モリブデン、亜鉛、コバルト等微量要素も含んでおり、通常の石灰資材として考えても魅力的な資材だと思います。
今回予想以上の成果を得ることができ、本当に満足しています。栽培管理にも力が入り、ほ場に行くのが楽しみになりましたよ。